流れ星☆彡
放課後、委員会があった。


無難に美化委員。


掃除のチェックするくらいだし、楽かなと思って手をあげた。


男子は、名前をやっと覚えた佐伯くん。



「この後部活に行くのか?」


「うん、早く終われば行くよ。佐伯くんは?」


「誠でいい」


「は?」


「な・ま・え!」


「……」



何、このノリは……



「心配しなくても、下心とかねぇよ。俺はバスケが恋人だし」


「……さむ……」


「突っ込むなら、はっきり突っ込んでくんねぇ?そんなふうにボソッと言われると、虚しくなる」


「ふふ、おもしろいね、誠くんって」


「おっ、呼んでくれたじゃん。じゃあ、俺も“絢華ちゃん”って呼んじゃおう」


「……」



誠くんとは、一年間同じバスケ部にいたけれど、あたしの記憶の中では一度も話したことはない。


こんな性格の人だったんだ。


早めに委員会が終わったから、部活へ行ってから帰ってきた。



その夜、優太から電話があって、“今日はどうだった?”と聞かれた。


愛の証を付けられることは、愛されてるからだと思えば凄く嬉しいこと。


でもやっぱり、あんなに目立つ場所は勘弁。


だから“目立つ場所にはもうつけないで”ってお願いした。


そしたら拗ねたように“ちぇっ”と言いながら、“わかったよ”と渋々承諾してくれた。
< 235 / 404 >

この作品をシェア

pagetop