流れ星☆彡
気付いた時には、あたしは優太に抱き締められていた。


そのあとのことはほとんど覚えていなくて、ただおばあちゃんの傍にいた。


優太はずっとあたしの横にいて、抱き締めてくれていた。



『また楽しみが増えるわね』



って言ったのにっ。



「……ぅ…くッ……おばあ……ちゃ……」


「絢華」


「……ゆ、うた……あたし、もう、優太……しか、いなく、なっちゃった」


「ん、……俺にも、絢華しかいねぇ……俺はどこへも行かねぇよ。ずっと絢華の傍にいる」


「……うん、……ずっと、傍にいてね」



生まれてくる命があれば、消えていく命もある。


そんなことはわかってる。


でも……


おばあちゃんにも、この子を抱いてほしかった。


もっと一緒に笑い合いたかった。



おばあちゃん……


今までありがとう。


あたし、おばあちゃんの孫で良かった。


おばあちゃんと一緒にいられて良かった。



これからは優太とお腹の子と生きていくから。


絶対に、幸せになるから。
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