流れ星☆彡
赤ちゃん用品の専門店に入って、ベビー服を前にすると、やっぱり水色に手が伸びる。



「優太、これがいい」


「ん、そうだな。あと、これはどうだ?」


「黄色?」


「ん、まだコイツも生まれてねぇのに気がはえぇけど、兄弟は作ってやりてぇし、そん時は女が生まれるかもしんねぇだろ?」


「そっか……うん、そうだね。黄色も買っとこ?」



優太はこの先のことも考えてくれてるんだ。


優太もあたしも兄弟がいない。


兄弟がいたらどんなに良かっただろう……って思ったことが何度もあった。


きっと優太も、そう思ってたんだろうな。


この子にはちゃんと兄弟を作ってあげたい。






「いっぱい買っちゃったね」


「ん、そうだな」



帰りの車内で、買ったベビー服を手にする。


自然と笑みがこぼれる。



「やっぱ、絢華は笑ってる顔が一番可愛いよ」


「え」


「俺の一番好きな絢華だ」


「優、太?」



信号待ちで停まった時、優太はやさしい表情でこっちを見ながら



「ばあちゃんが亡くなってからの絢華は、俺の胸が痛くなるくらいに笑えてなかった」


「……」
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