流れ星☆彡
部活中に、たまたま転がってきたボールを拾うと、たまたま追い掛けてきたのが優太で、渡す時に手が震えたりもした。


でも、『絢華ちゃん、ありがとう』と名前を知っていてくれたことが、物凄く嬉しくて、その日はほとんどうわの空で、夜も全然眠れなかった。


優太が部活を引退したら、あんまり見かけなくなった。


三日に一回見ることができればいいほうで、一週間や二週間見れないのは当たり前だった。


たまに廊下ですれ違った時には



『絢華ちゃん、元気?』


『部活頑張ってる?』



って聞いてくれることもあった。


そんな日はテンションが高くて、ニヤニヤして……


周りに変な目で見られていたことは、自覚してる。



そういえば一度だけ一緒に帰ったことがあった。


長く続いた残暑を終え、ようやく葉が色付き始めた頃……


部活が終わって昇降口で靴をかえていると、ちょうどそこに優太がやってきて



『絢華ちゃん、今帰り?』


『はい』


『あ、それ』


『えっ』


『一緒に入れてくんねぇ?』
< 3 / 404 >

この作品をシェア

pagetop