流れ星☆彡
頬を触るけれど……


凄く冷たくて……


胸の上で、指を絡めるようにして握られた優太の手の上から、あたしも握るけれど……


やっぱり冷たくて……



十時間前には……


『絢華、愛してるよ』って……


『じゃあ、またあとでな』って……


そう言ったのにっ。



優太に寄り添うようにして寝てしまった蒼太を見て、また涙がこぼれた。



「……優太?……起きて」



やっぱり返事がない。



「……う…くっ…」



とめどなく溢れてくる涙のせいで、だんだん瞼が重くなって、目が開けづらくなってきた。


ふと……


警察から手渡された優太の所持品が目に入って……



ピッピッピッ……



プルル…プルル…



何でこんな行動をとったのかはわからない。


なぜだか、優太がそうしろって言っているようで……



“優太?どうしたんだよ、こんな夜中に”


「……太一、さん」


“……須藤ちゃん?”


「たい、ちさッ……」



また、流していた涙の勢いが増した。



“どうした?”


「ゆ、たがっ……ゆぅ、たがッ……」



太一さんは、あたしの嗚咽混じりの、途切れ途切れの話に耳を傾けたあと……



“すぐ行く!”



そう言って切れた。
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