流れ星☆彡
しばらくしたら、菜摘がきた。


菜摘も、あたしのことを抱き締めながら、宥めてくれたけれど……


やっぱり涙は止まらない。





「絢華ちゃん」



そう言って、あたしの横に来たのは……


佳菜子さん。



「少しは寝たの?」



首を横に振る。



「お腹の赤ちゃんにも良くないわよ?少し休まなきゃ」


「優太、から、……離れたく……ないっ」



涙がまた、勢いを増して出てきた。



「絢華ちゃんの気持ちもわかるけど、……優太くんが残してくれた命なんでしょ?大切にしなきゃ、ね?」



佳菜子さんにそう言われて、お腹に視線を移してそーっと撫でる。


優太が残してくれた命……


優太が……


でも……


優太は?


優太がいなきゃ……


あたしはどうやって生きていくの?


あたしにはもう……


優太しかいないんだよ?



目の前で眠る優太を見て、また涙が滝のように溢れてきた。


蒼太もずっと『パパ、パパ』って言い続けている。
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