流れ星☆彡
あ、そういえば……


蒼太……


店長に抱かれている蒼太に手を伸ばして、



「蒼太、……妹が生まれたよ。お兄ちゃんになったね。妹と握手しようか?」



そう言って蒼太の手を取る。



「マーマ?」



蒼太は不思議そうに赤ちゃんを見てる。


今までいなかった子が、突然ママに抱かれていたら不思議だよね。


蒼太の手と赤ちゃんの手を絡ませた。


あたしもその上から、そーっと手を添える。



「これからは、三人で頑張っていこうね」




優太がいなくなって、ずっとその事実を受け入れられずにいた。


でも……


あんなに子煩悩だった優太。


仕事を抜け出してまで、蒼太の出産に立ち合ってくれた優太。


そんな優太が……


ここにいないことで……


ほんとにいなくなったんだと……


初めて実感した。



でも、実感すると同時に……


優太はもう絶対に、あたしのもとへは帰ってこないんだという現実があたしを襲い……


涙腺が壊れたんじゃないかと思うほど……


ただただ涙を流し続けた。
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