流れ星☆彡
魔法
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優華が生まれて一ヶ月経った。


そんな頃にやってきたお盆。


お墓参りへ行こうと、三人で車に乗り込んだ。


なんだかんだいって、ずっと車を運転していなくて、半年ぶりくらいだった。


だから……


何も思わずに普通に乗って、普通に運転して……


なのに……



「……っ……いやッ……」



頭を抱えた。


あの時の光景……


優太が事故にあって……


そのあと見た姿が……


優太に触れた時のあの冷たい感触が……


すべてよみがえってきて……


手が……


身体中が……


震えてきた。


あたし……


運転ができないんだ。



落ち着いてから車を降りて、幼い子を二人抱えながら、電車とバスを乗り継いで優太が眠る場所へと向かった。



お花を供えて、ろうそくと線香に火を灯す。


優華を抱いたまま、蒼太と手を合わせた。
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