流れ星☆彡
「二年前から」


「マジで?」



坂井くんは目を見開いて驚いている。


あの頃の優太って、端から見れば女の子には全く興味なく見えていたから、きっと信じられないんだろうな。



「うん」


「だから、……桜ヶ丘?」


「え?」


「桜ヶ丘、受験したんだろ?」


「あー、うん」


「ちなみに、……俺も桜ヶ丘だから」


「そうなの?」


「ん、合格したら、またよろしくな」


「うん」



坂井くんとは、そのままその場所で別れた。






夕方から、クラスのみんなとカラオケへ来た。


みんなハイテンションで、四日後に合格発表を控えている受験生には見えない。


今夜は優太がうちへ来るって言っていたから、一応メールをしてからここへ来た。


カラオケには来たけれど、あたしは歌わずに、ずっと菜摘や他の女の子たちとおしゃべりしていた。


それだけでも凄く楽しい。


二時間が経った頃、トイレに立った。


そろそろ帰りたいなぁ。


てか、早く優太に会いたいなぁ。


意外に帰る子はまだ一人もいなくて、帰りづらい雰囲気なんだ。


溜め息を吐きながらトイレから出ると……



「須藤」


「あ、松永くん。どうしたの?」


「ちょっと、いい?」


「え、うん」



連れられるままに、二人で外へ出た。
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