流れ星☆彡
外はもう薄暗くて、さらに帰りたくなった。


道路からは死角になる場所で足を止めた松永くん。



「俺、須藤が好きだ。……今日他の女子が教室で騒いでたけど、……彼氏いるのか?」


「うん、いるよ」


「そっか……でもさ、俺と付き合うことも考えてくんねぇ?」



はぁ?


無理だよ。



「ごめん。彼氏以外考えられないから」


「ちゃんと考えてくれよ」



なに?


凄くしつこい。



「考えても、変わらないから」



自分の気持ちをそのまま伝えると……


松永くんの目付きが、変わった気がした。


どこか変な空気を感じて、一歩後ろへ下がる。


そしたら、松永くんは一歩前へ出てついてくる。


ヤダッ…


なんか、怖いっ!


優太、助けてっ!


気付いたら、ガシッと腕をつかまれていて……



「イヤッ」



そう声を発した瞬間……



「絢華っ!」



あたしが求めていた声が後方から聞こえてきた。


ゆっくり振り返ると、そこには優太が松永くんを睨んで立っていた。



「手ぇ離せよ」


「誰?」


「絢華は俺の女だ!気やすく触んな!」



こんなときなのに……


優太のこの言葉に、凄くどきっとした。


松永くんは“チッ”と舌を鳴らして、部屋へ戻っていった。
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