理解
「あぁ、お前の喜びも、悲しみも、苦しみも、……憎しみも、全てアタシが受け止めてやる」
『……ほん、とう…?』
「アタシは嘘はつかない」
若干ムッとしながらそう口にすると、頭の中でクスクスと笑い声が聞こえ、さらに不機嫌になるミノ。
だが、次の瞬間、ミノはいつになく真剣な表情を浮かべる。それに気付いたミクも笑い声を収めた。
「…ミク、誰も死なせたくないのなら、孤独になれ」
『孤独…?』
復唱する高めの声にその通りだと頷く。
「アタシはこれから先、またミクが誰かと大きく関わるつもりなら、必要と感じれば迷いなく殺す」
『…っ』
ミクがその言葉で顔を歪めたのが伝わる。
「ミク、孤独といっても、アタシがいる。ひとりの人間として孤独になればいいだけだ」