Message 〜キミに伝えたいコト〜
「パ……パ。」

いつもなら、ビシっとキメてる自慢のイケメンパパなのに、


私の右手を握ったまま瞳を閉じている。
無精髭を生やして、
頬には、いく筋もの涙の後ができていて……


パパを起こさないように左手でそっと、邪魔な酸素マスクを外そうとしたけれど、


いとも簡単に、目を覚ましたパパに阻止されてしまった。




「おはよう、眠り姫。
……やっと………目を覚ましてくれたな。」

パパのくっきり二重まぶたから次々と溢れ出る涙を、
無意識に親指で払っていた。


「ごめんなさい……私………」

たのむからもう、冬の間は1人で外に出ないでくれと懇願されたのは言うまでもなく。。。



15才のXmas

皆の心配をよそに、私はずっと眠り続けていた。




そう……
2週間の眠りの間、

私は普通の女の子で、

まだ殆ど見た事もない自由な世界で毎日楽しく過ごしていた。


隣には、


パパには叶わないけれど、
イケメンの彼氏もいたんだっけ??


薄れゆく夢の中の記憶とともに、



私は現実の世界へと引き戻されたんだ。
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