恋の音
答えが言い終わったあたしは、席につき、野村にお礼を言った。

ありがとうって。


そしたら、野村は顔を赤めた。

かわいい。

胸がキュンってした瞬間だった。

あたしがそれをじっと見てると、恥ずかしくなったのかそれを隠すように机に突っ伏した。


「はい、正解です。」


クレヨンが悔しそうに言う。

あたしは、クレヨンの顔を見て、ニヤッと笑ってやった。


そしたら、またクレヨンはにらみ返してきた。

だから、あたしもにらみ返そうとしたら...


あたしたちの勝負の終わりを告げるようにチャイムが鳴った。
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