二手合わせ
何かやらかしてしまったのか、と少々パニックになっていると
「新八、…縛るのはやめておけ。見張りをつける」
と、『副長』が言った。
もう何が何だか分からない。
閉じ込められるのなんて嫌だ。帰りたい。
拘束を外されるのは嬉しい。
逃げやすくなる。
でも、見張りがつく。
せめて、アカネと会わないと、帰るための手がかりが見つからない。
私は、俯きながら『副長』に問いかけた。
「…何日、ですか」
「あ?」
「私、いつまで閉じ込められるんですか?」
「………」
「わ、私…確かに、あなたがたからすれば怪しいかもしれないけど、何もしてないのに連れてこられて、あげく閉じ込められるんですか」
「………」
『副長』は苦々しげな表情を浮かべてキセルをくわえる。
だけど私はお構いなしに言葉を発する。