二手合わせ
「貴方たちなんて、大嫌い…!」
嫌い嫌い大っ嫌い!
刀持って追いかけてきて
捕まえて
挙げ句閉じ込めて。
「私…帰りたいのに…」
まだ止まらない涙を手で拭った。
帰りたいだけなのに。
なんでこうなっちゃったんだろう。
「ごめんな、恵梨ちゃん」
「…謝るくらいなら、解放してください」
「それは出来ん。俺らは新撰組や。怪しい奴がおったら捕らえなあかんねん。とりあえず、着替えよか。脱げるとこまででええから、屈辱的かもしれんけど、…ごめんな」
「………」
謝られても、
ただ虚しかった。
涙はしばらく止まらなかった。