二手合わせ



数日後。

永倉さん曰く、昨日から女中(もとい保護対象)が来たとのこと。


ドタドタと、いつもより慌ただしい足音がするのはそのせいだろうか。


足音が近づいてくるのは気のせいだろうか。


「おい!ちょっと待て!その部屋は………」


永倉さんの焦った声が近くから聞こえてくる。
え。何があったの。


「え、だってここですよね、副長さんの部屋」


ここにきてからは聞いてなかった、女の人の声。
…ん?『副長さんの部屋?』。

あれ、違うよね。副長さんの部屋大分遠いんだけどな。


「失礼します」

「だからその部屋は違うと言って…」


永倉さんが何かを言っている途中でガラッという音がした。


「今日からお世話になる槇野陽子(まきのようこ)です……あれ、女の子…?」

「……え」


どうやら初日からバレてしまったようです。







< 77 / 77 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:23

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

私武勇伝second
アクエ/著

総文字数/90,672

ノンフィクション・実話191ページ

表紙を見る
とりあえず王道に現実主義者を混ぜてみよう
アクエ/著

総文字数/17,363

コメディ49ページ

表紙を見る
黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
アクエ/著

総文字数/79,886

青春・友情212ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop