左利きの君へ
「ココが職員室ですよ」
私は"職員室"と書かれた
プレートを指差しながら言った。
「ありがとう!助かったよ♪」
「でわ、私はこれでっ。」
私は小走りで自分の教室まで
戻って行った。
━━━ガラガラ
「お!和香!おはよん」
「愛美!おはよっ」
この子は中村愛美。
クラス1可愛い。
何でも話せる親友。
「大丈夫?顔真っ赤だよ?」
愛美は鏡を私の方に向けた
「うわっ!本当だぁ~」
私は手でパタパタと
顔を扇いだ。
「どーしたの?」
愛美は笑いながら聞いてきた。
「いやっ?別に?」
私は今朝会った
雨宮桜くんのことは
話さなかった。
なぜなら愛美は
イケメン好きだから…
話したらややこしくなりそうだもん!
「そっか。なら良いけどねん♪」
愛美はそう言って自分の席へ
戻って行った。
私も顔を冷やそうと努力を
続けた。
「ふぅ。何とか良いかな?」
すると先生が教室に入ってきた。