左利きの君へ


5時間目
体育の時間

「うわーっ!雨宮くん
バスケ上手っ♡」

そんな声が聞こえてきた。
思わず雨宮くんを目で追った。

本当だ…
凄く上手っ

「ちょっと!和香?わーかぁー!」

「あ!はいっ!」

愛美は呆れていた。

「ちょっと!何ぼーっとしてんの?
片付け手伝ってよ!」

愛美は私にバスケットボールを
手渡してきた。

「あ!ごめんごめん!」

私は急いでボールを片付ける。

また、雨宮くんに目をやった。

男女問わずいろんな人から
囲まれていて、楽しそうに
話していた。

「もうクラスの人気者じゃんか!」

愛美が感心したように
言ってきた。

本当に。
クラスの人気者。
まー、モデルみたいな体型で、
あんなにイケメンだったら
みんな寄って行くよね。

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