Secret・family
ギィィィ…
「はぁ、この扉重いね。」
「だね~。」
古びた屋上の扉を開け、
すみっこにあるベンチに腰かけた。
「っで、話って何?」
「実はね…」
結構緊張した。
「実は、金曜日の午後、
翔也からメール来てさあ。
桜ケ丘公園に来てって
呼び出されたんだあ。」
「うん。それで行ったの?」
「うん。ちょっと気になったし…
それでね、行ったら悠大くんがいて
急に私の腕をつかんで
奥の方に走り出したの。
そしたら翔也がいて、
2人きりにされた。」
はぁ…いくら親友とはいえ、
ちょっと緊張する。
「っで、どうなったの?」
「翔也に告られた。」