Secret・family
今日はお姉ちゃんの誕生日。
「ただいま…」
「おかえり~!」
いつものように学校から帰ると、
めずらしくお父さんもいた。
お父さんは最近、仕事が忙しくなって
帰りが遅くなってきている。
だけど、
お姉ちゃんの誕生日だからだろうか。
はりきって準備をしている。
キッチンからは
おいしそうなにおいがしている。
いつもならつまみ食いをしようと
キッチンに行くけど、
なぜか今日は行く気にならなかった。
「美羽、今日はお姉ちゃんの誕生日だから、
いつもより早くご飯食べるわよ。」
「うっ、うん。ちょっと部屋行ってくる…」
「あら、早く来てね~。」
何か風邪気味なのか、体が重かった。