Secret・family

今日はお姉ちゃんの誕生日。

「ただいま…」

「おかえり~!」

いつものように学校から帰ると、

めずらしくお父さんもいた。

お父さんは最近、仕事が忙しくなって

帰りが遅くなってきている。

だけど、

お姉ちゃんの誕生日だからだろうか。

はりきって準備をしている。

キッチンからは

おいしそうなにおいがしている。

いつもならつまみ食いをしようと

キッチンに行くけど、

なぜか今日は行く気にならなかった。

「美羽、今日はお姉ちゃんの誕生日だから、
 いつもより早くご飯食べるわよ。」

「うっ、うん。ちょっと部屋行ってくる…」

「あら、早く来てね~。」

何か風邪気味なのか、体が重かった。
< 35 / 237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop