夜空にランプ

(やっぱり塚田君はそうやって笑うんだ)



あまりにも学校での印象と違うものだから、どうにもどぎまぎしてしまう。


初めて見たあの妖艶な笑みは、もうすっかり私の脳裏に焼きついていたし、眠そうな顔や聞き取りにくい低い声などで、塚田航基らしさというのを勝手に作り上げてしまっていた。


だからあの時と同じ笑みをまた見れたことに、何だか安心感さえ抱いてしまった。



本当の彼の事など、まだ何も知らないというのに。
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