夜空にランプ

「熊谷の家、どこ?」


「多分、この道の裏側の道だと思う」



そう言うと、塚田君はすたすたと先を歩き始めた。

急いで私は後を着いていく。



黙って歩いていると、理科室まで二人で歩いた時のことを思い出した。


(あの時は私の後を塚田君がついて来たんだっけ)




お互い何もしゃべらないままで。

今日もそう。


たわいもない言葉の一つ探せないままだ。
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