夜空にランプ

気になる眉毛を見ないようにしつつ、必死な言い訳を探した。


久保田先生に一旦叱られると、くどくどと長くなるのだ。


やっかいな目に遭いたくない。




「多分…あの、いや、すごい迷ってしまいまして、ちょっと選ぶのにね時間が…。あははは」


「ったくー。才能を開花させるまたとないチャンスだからな、せっかく1年から入部してんだ。この機会逃すなよー!締め切りは来週の月曜日まで。いいな。それまでに必ず持ってこい」


先生はビシッと言いつけるとさっさと行ってしまった。






苦し紛れの返答だったけど、何とか先生をそれ以上怒らせることはなく、内心ほっとした。


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