夜空にランプ
玉城先輩は自転車通学だった。
前カゴに私のカバンも入れてくれた。
玉城先輩と二人で帰ってるとこなんて誰かに見られたら、きっと女子は騒ぐに違いない。
玉城先輩が色々話題を提供してくれても、私は相づちを打つばかりで申し訳なく思いながら、ずっと内心はびくびくしていた。
途中スピードを上げた車が一台、後ろから私達を通り過ぎようとした時、とっさに玉城先輩は車道側にいた私をかばうように、自転車を支えていない手で私の肩に手を回し、ぐいっと引き寄せた。
「ったく、あっぶねーな」