夜空にランプ
初めて教室で言葉を交わしたあの日と、一人変わらないでいてくれている。
まるで、私達がすぐあの日に戻ってこれるように。
自分のこともあまり話さない芽衣子だけど、一番心配しているのは芽衣子なのかもしれない。
どんな困難な状況でも、どうにかなるって、思ってる自分がいる。
変わらない芽依子を見ていると、そんな気がしてくる。
この日の帰り道、有紗とはあの鋭い眼差しが交差した日以来、一切、それこそ唯一の「おはよ」、「バイバイ」のあいさつでさえしなくなっていたことを、ゆっくり歩きながら思い出していた。