夜空にランプ

塚田君にはいつでも来ていいと言われたが、あの日以来お店には行っていなかった。


やっぱり秘密で働いているのだから、やたら訪れてはいけないのではと、遠慮していた。




引き込まれた、あの優しい橙色のランプは、今は眠っているように光は消えていた。




壁にある小さな黒板の、カラフルな色のチョークでポップに書かれた【open】という字を確認。


昼間に見るお店の外観は、夜に見た姿とはまた違って見えた。



赤レンガの大きな三角屋根と、そこから突き出た小さな窓と、クリーム色の外壁と、印象的なブルーのドアと三日月型のドアノブ。


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