夜空にランプ
どれもが愛らしさに溢れていて、中に入る前から顔が緩んでしまう。
すっかりおとぎ話の主人公気分。
緊張しながらも、わくわくした好奇心は高まるばかりだった。
リリーン
ドアを開け、小さくベルが鳴ると、すぐ店内の暖かさが身を包んだ。
「いらっしゃいませ、あら、この間の!」
店主さんは特徴的な丸眼鏡をずらしながら、パッと微笑んだ。
カウンターで作業をしていたらしく、それを中断してこちらに出てきてくれた。
「外寒かったでしょー、今温かい飲み物お出しするわね」
「ええ、そんな、おおお気遣いなく!」