夜空にランプ


数はそれほど多くはないし、難しいことではないものの、丁寧にこなすのと慣れない作業に、つい時間を要してしまう。


隣で塚田君は私の作った値札に値段を書き入れ、作品にくくりつけていく。




この流れ作業を止めてしまうのはやはり私だった。



ハンコの位置や穴を開ける位置に少し戸惑ってしまい、先に作業を終えた塚田君は、次の私の札を待つことになってまう。


その度に申し訳なくて、ごめんと言うのだけど、塚田君は顔色も声色も変えずに大丈夫と言い、とても落ち着いていた。







開店まであと30分を切っていた。





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