夜空にランプ
でも、お店の中に入ることはできなかった。
今日も窓越しから多くのお客さんの姿が見えた。
会いたくないわけじゃない。
入りたくないわけじゃない。
むしろすごくLampに居たかった。
このまどろっこしい気持ちはほとほと自分でも嫌だった。
それに芽衣子や有紗に対しての態度も同じで、自分が望んではいない方向へと進んでいる。
お店のことだって、二人に隠していることは心苦しく思ったりした。
胸をつかえていく、秘密にしているLampのことだけではない沢山の気持ち。
話したいはずの言葉は声となって、心から出てくことはできないでいた。