夜空にランプ
「あ!それ、私気になってたんだよ。多分、新月と満月の夜に、何かあるってことだよね?」
「そ、具体的には…。来てくれた方がわかりやすいから、お楽しみにってことで」
「ほらまた!塚田君てもったいぶるよねー。ある意味サプライズ好きみたいな」
「ふふ」
「否定しないんだ」
暗がりでよく顔が見えなかったけど、きっと彼は静かに笑っていた。
何も言わずそのまま家近くまで送ってくれた。
特別な夜のことをしつこいぐらい聞きだしても、絶対口は割らなかったけど。
曲がり角で別れた後、そっと後ろを振り返った。