夜空にランプ
彼女達にほっこりしては、塚田君にドキドキしたり、居心地の悪さを気にしていた頃が信じられないくらい、最近は充実した日常だった。
有紗や五十嵐さん達とのことを除けば。
極力考えないようにしていた。
だって、考えるだけ無駄だと思ったから。
それに今側にある充実したこの日常から離れたくはなく、言い方を変えれば、目を背け、逃げる場所には打ってつけだったのだ。
卑怯とか臆病とか、そんなことわかってて、最優先したのは穏やかな日々。
違和感を忘れようとした。
このまま、忘れさせてくれると思っていた。
これから待ち受ける出来事など、全く想像すらしていなかった。
この時の私は。