夜空にランプ
私は許せなかった。
(わざとじゃない?そんなの信じられるか。ヒツジとクマ?バカにして)
「ちーちゃん、怒ってるの?」
新しい氷を先生から受け取り椅子に戻ったとき、さっきから口数が少ない私を彼女は察した。
「だって、そりゃムカつくよ。こんな怪我させられて。ごめんねだけじゃすまないって」
「…大した怪我じゃないよ」
「でも!でもやっぱり嫌いだよ、あの人達」
「あの人達って、…有紗も?」
はっとして芽衣子と顔を合わせた。
「……嫌いになったかも」
ぼそっとそう呟いて、氷を芽衣子の足に当てた。