夜空にランプ
以前の有紗だったら、誰より先に芽衣子に駆けつけたはず。
なのに、さっきどうしてた?五十嵐さん達と笑ってたんじゃないの?
我慢はこれまでもしたきたけど、この怒りはなかなか静まらなかった。
でも、芽衣子は違った。
「確かに嫌な気持ちにはなったけど、でもそれ以上に嬉しいから。ちーちゃんが心配してくれたり、自分のことのように怒ってくれたりしたのが、嬉しいよ」
いつもの柔らかい笑顔で私にそう言った。
芽衣子の笑顔にはもう何も勝てないなと、痛感したくらいの温かさ。
たまには怒りや愚痴をぶつけて欲しいけれど。