夜空にランプ
いつも優しい。
優しすぎるんじゃないかと心配に思うくらい。
ほっこりさせる柔らかい笑顔は、時として脆き儚いものにもなる。
こんなときでさえも、悲しい顔ではなく笑顔を見せる彼女を思うと、どれほどのことを心に耐え忍んでいるのかと、不安に駆られる。
私以上に抱えていることはあるはずなのに、どうしても打ち明けてはくれない。
話してくれたら、ひょっとしたら涙を流すかもしれない。
臆病な私はそんな芽衣子の姿を直視できない気がした。
本音を聞きたいくせに、本当に矛盾してる。
だから深く聞くことは避けていた。