夜空にランプ
何も言わず、瞳の奥から真剣に見つめてくる。
「いじめに遭ってるのは私の友達で、いじめてるのは、同じクラスの人と、私達の友達だった人」
ぎゅっと握り拳を膝の上で作りながら、ゆっくり話した。
「許せないけど、怖くて、何もできなくて」
「それで逃げ出したってことか」
「…!」
生唾を飲み込むと、キッとにらみつけた。
「そうだよね、たまに来たと思ったらいつも寝てばかりで。つまんないならさっさと帰って。周りを気にする必要ないもんね。大事なのはお店だし?一人が平気な人にわかんないよ!!」
声を荒げまくし立てると、乱暴にカバンを掴みカウンターへ向かった。
「おい、何だよそれ」
「リンコさーん!帰るんで、お会計お願いします」