夜空にランプ



孤立感と嫌がらせが続くのなら。




なにより、芽衣子がいない教室なんて、いる意味がない。






部室は玉城先輩が使う可能性が高いことがわかってから、昼休みは図書室がある階の、屋上へ続く非常階段で過ごしていた。


誰も使わず人目に付かない場所だったから。


さすがにひっそりとした空間は、部室以上の寂しさが迫りくるけれど、天気がよければ日当たりも良いことは、とりあえず好条件だった。




ひざ掛けをかけて足を伸ばし、その上に携帯電話を置いた。



芽衣子からの返信はあれから途絶えていた。


やたらとこっちから送れない。

今、彼女はどうしているんだろうか。

不安はどんどん募っていく。



それと同時に、自分に向けられたいじめも…。

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