夜空にランプ

西に傾き始めた日差しが一気に視界を眩ませる。


光線も直接伝わる程。


先輩に見られているという緊張感は迷いを生じさせるものの、レンズに入り込んだその景色を逃さないように、脇をしめて素早くシャッターを切った。



「あの…せっかくですけど」


「プリントしたら、見せて」


「はい、すぐ持っていきます、ありがとうございました!」


「荒井さん、早く戻れるといいね」


「はい!」



直接わっこ先輩から撮影の指導してもらったのは今日が初めてだった。


過去に数々の賞を取っているわっこ先輩は、寡黙だけれど腕は確かなもの。

将来プロのカメラマンになる日も近いはず。



(半逆光か…覚えておこう)


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