夜空にランプ
下駄箱と机の異変。
そのチェックは登校する度くせのようになっていた。
異変というのは例えば、変なメモ紙が入れられたり、机の落書き、ものを隠されるといったこと。
教科書を盗まれない対策として、鍵つきロッカーに全てしまうか持ち帰っていた。
だから当然机の中は空っぽのはずだ。
ところが、今日机の中に手を伸ばすと冷たいものが指先に触れた。
明らかに怪しいそれを、恐る恐る握り、中から取り出す。
「きゃあーーーーーーーーーーー!!!」
そのつんざくような叫び声は私ではなく、後ろにいたクラスの女子の一人のものだった。