夜空にランプ
このままほっとくべきかどうするべきか迷っていると、後ろから席を立つ音がした。
でもまた振り向きたくはなく、そのまま廊下に向かう。
何だか関わってはいけない気がして。
消極的な自分が優位に立つ。
でも、迷う心があるのも事実。
早くここから出たいと思うも、なかなかそうできない自分もいて、彼がやけに気になり、足は途端に遅くなる。
「あのさー、どこ行けばいいの?」
「へぇ?」
廊下に出た瞬間、ドアからひょこっと顔を覗かせながら聞いてきた。
「り、理科室」
「おー、わかった」