夜空にランプ
きちんとたたまれ、重ねられた布巾は扇のように少し広げ、どんな色かよく見えるように。
そして一番上の布巾は羽根ペンがよく見えるように配置した。
「どうでしょうか…」
おそるおそる聞くと、振り向いたリンコさんの顔がぱあっと明るくなり、ぎゅっと私の腕に抱きついた。
「いいじゃなーい!ばっちりよ!この子達もきっと喜んでるわ。お嫁に行ってしまうの寂しいけれど、喜ぶお客様の顔も見たいもの」
「やっぱりお嫁に出す気分なんですね」
「もちろん!生みの親なんだから。千鶴ちゃんセンスいいのね、今度から頼もうかしら」
そうウィンクまで残したリンコさんは、鼻歌を歌いステップを踏みながら並べる作業を続けた。
学校の事情諸々は塚田君を通して伝えてあり、今日会うなり私をぎゅっと抱きしめてくれたリンコさん。
「大丈夫よ、きっといい方向へ行くわ」
そんな言葉をくれた。