夜空にランプ
そして停学が明けて数日。
クラスのあの異様な空気感はしだいに薄れていた。
あんな騒ぎを起こしたこともあり、もっと避けられることを想像していた。
でも、クラスメイトのほとんどは触れずにいてくれた。
むしろ、以前よりも友好的に接してくれているかもしれない。
『熊谷さん』ただそう呼んでくれるだけで、とても嬉しく感じた。
クラスの雰囲気を変えたのは、恐らく暗黙のルールから開放されたのと、リーダー格だった五十嵐さんが退学したことが関係しているのだろう。
同じグループにいた仲間数人は残ったが、それとなくクラス内に混じっていた。
散々目立つ人達だっただけに不気味に思う程。
さすがに私に声はかけてこなかったけど。