夜空にランプ
「うう~ん…何だっけなぁ。ごめん!忘れちゃったー、あ!次の授業始まっちゃう!また後でね」
慌ててシールをかき集め、前に向き直った。
急に慌てだして様子がちょっとおかしい。
(でもきっと、そうだ。秘密にしておかなきゃいけない理由があるなら。彼の書いた絵に違いない)
この日の夜、知らないアドレスからメールが届いた。
それは芽衣子からのもので、新しくアドレスも番号も変えたらしい。
私はすぐ電話をかけた。
久しぶりに聞く声は元気そうだったけれど、細い声色でゆっくり言葉を発していた。
私が学校でしでかしたこと、それはまだ打ち明けず、ただただ、好きなアーティストの話題ばかりで盛り上がっていた。