夜空にランプ
事の始まりは、大場君が授業中後ろを振り向いた時に、私が芽衣子のためにノートを取っていたのを目撃したことからだった。
それから彼がノートにワンポイントアドバイスを、後から付け足してくれるようになったのだ。
クラス内でも上位に入る成績の彼だ。
的確でわかりやすく、しかもかわいいイラストつき。
それに、何といっても芽衣子にとって彼は…。
「ふふふふっよかったじゃーん。芽衣子」
「うん…」
肘で芽衣子の腕をつつくと、ノートに顔を埋める。
耳まで赤くなって、こっちまでキュンとする。