夜空にランプ


今度は私の方から隣の芽衣子に顔を向ける。


「…ちーちゃんに矛先が向くのわかってた。わかってて、私学校休んだ…。逃げたの。私には出来なかったよ、五十嵐さん達に対抗するなんてこと。どっかで期待してた。ちーちゃんなら、ちーちゃんならどうにかしてくれるんじゃないかって。甘えてたんだよ…。ごめん。ずるいよ私、酷いのは私だから…」


いつの間にかその場で立ち止まり、芽衣子の瞳から大粒の涙がぽたぽたと次から次へと地面に落ちていく。



「本当は怖かったよ、怖くて怖くて。一人で寂しくて。…でも変わりたいって思ったから。変えたいって。ずっとあのままなんて、やだった。まずは、本当の自分晒けださなきゃ何も始まらないなって」


自分にも涙が頬を伝い始めていた。




「逃げたくなって当然だよ。私だってサボったくらいだし、何度も学校休もうとした」


私は芽衣子を抱きしめた。


「芽衣子がいなきゃ意味ないんだよ」


「うっうっうわああああああああん。ちーちゃんごめん、ごめん」


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