夜空にランプ
行きかう人など気にもせず、二人で大泣き。
「ありがとう…」
涙でぐしゃぐしゃになって、真っ赤な鼻と目の芽衣子が何度も何度も謝った後で、そう言った。
私は下を向きながら首を振る。
「戻ってきてくれて、本当によかった。…ねぇ、ところで知ってる?その顔やばいよ?ピエロもびっくりの真っ赤な鼻ー!あはははは」
「そんなことっ、そーいうちーちゃんは真っ赤なお鼻のトナカイだし。クリスマス過ぎましたけどー?」
「「あははははははは」」
「そういえば、そのネックレス買ったとき、塚田君嬉しそうだったよ」
「まじ?」
「はははは!まじまじ」
思わず首に下げていたネックレスを手のひらに乗せ、まじまじと見つめる。
「わお!あのちーちゃんが、恋する乙女になってる!」
わざと指を差して茶化す。
「う、うるさいなー!だって…、仕方ないじゃん」