夜空にランプ
――――――
「おぅおーきなのっぽのふるどけいーおじいぃさんのぅーとけいー」
小さい頃好きだった歌の話題になり、ふいに歌い出だす芽衣子。
「ちょっと待って待って、それマジ?」
「ええ?何が?」
「いや、もう一回どうぞ」
「ひゃくねんいつもぉーうごいーていたぁおじいーさ」
「やばいやばい、芽衣子やばいじゃん、だはははははは」
――――――
冗談かと思ったけど、どうしたらそうなるのって程に、音を綺麗に外して歌う芽衣子に、失礼ながらも堪えられずに爆笑した。
「ねーもう一回歌って」
「えーここで?ここはまずいでしょ」