夜空にランプ
「これ…、どうして有紗が」
「今さら許してもらおうなんて思ってない。千鶴達のことウザイって思ったのは本当だから。いくらだって亜樹達を止めることできたのにしなかったし」
「…本当、最低だよ。酷い。どんなに、どんなに辛かったか」
日誌が折れそうなくらい、わなわなと力が入る。
声も震える。
それでも、最後までちゃんと自分の声で伝えたい。
「ムカつくムカつく、超ムカつく!!ふざんなっ!!」
「………」
怒鳴る私に有紗は俯いたままだ。
「でもね、私信じたかった。有紗はいじめと関係ないんじゃないかって」
日誌を机に置く。
「疑いたくなかった。嫌いになりたくなかった。でも、五十嵐さん達といる有紗は嫌だった。そのくせ自分は有紗に嫌われるのがすごい怖かった。芽衣子といる方が楽に思うようになってた」