夜空にランプ
「…知ってた。二人でよく笑ってたしね」
ズキンと、その言葉が痛みとして胸に伝わる。
静かなトーンで口を開いた有紗は近くにあった机に腰をかけた。
「でもそっか、やっとちーちゃんの本音聞けた気する。この場に及んでおかしいけど、ちょっと、嬉しい」
少しはにかむ有紗。いつぶりだろう、知ってるその顔。
普段サバサバしてるけど、はにかんだ時ってすごく女の子らしくなる。
「私からも言わせて」
すーっと息を吸い込み、改まって何を言い出すかと思いきや…。
「まじムカつく!二人だけのほうが楽しそうで、私邪魔みたいで。超寂しかったし、超ウザかったし!」
眉間にシワを寄せ、そう声を張り上げると、さっと机から降りて背伸びをする。