夜空にランプ


「おい、大丈夫か!?」


床を背に倒れ、そっと目を開けると、目の前には塚田君。

倒れてきそうになっていた、壁に立てかけられていた梯子を抑えていた。



「こぐま、怪我してないか?」


血相を変え、私に詰め寄る。


「だ、大丈夫だよ。それより、ごめん!大事な作品なのに」


「いいんだよ、そんなこと。お前の方が心配だって」



さっきまであんなに穏やかに眠っていたのに、真剣な顔つき。

手を差し伸べ、ぐいっと私を助け起こす。



「…ありがとう」


「安定感ないんだこの梯子。改善しなきゃな」


「こんなに大きいものも作るんだね。ハンドメイドの枠超えて家具職人みたい」



彼に手を触れられ、心臓がどうにかなりそうだったのを、しゃべって紛らわす。


ぶつけた痛みなんてどっか吹っ飛んでしまった。






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