夜空にランプ
ピースをポロっと、床に落とすとこっちに向き直り、口元に手を当てて何か考え込むようにして少し黙り込む。
「…この間も言ったろ。釣り合う釣り合わないとか、お前が決めることじゃねーって。こぐまはこぐまだろ。俺はそのまんまのお前がいいんだよ。才色兼備なこぐまだったら多分好きになってなかったと思う」
真顔で何を言うかと思ったら、そこに耳を疑う言葉がちゃっかり紛れ込んでいる。
「あの、それ、どういう風に受け取ったら…」
「そうだ!お前特技あんじゃん!写真!あれさ、加工してポストカードにしたらぜってーいいよ。店に出せるって」
(あ、あれ、スルーされた…)
彼に手渡したお店の写真を、彼は机から取り出し、初めて見せた時と同じように、にこにこしながら眺める。